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リコーダー演奏に挑戦する子どもたち/ Habilis Voice #03

2026-03-25
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Habilis Japanは「すべての子どもたちが、自分らしさに誇りを持ち、成長できる社会」の実現を目指して活動を行っています。

Habilis Voice ~子どもたち・ご家族の声~

手に特徴のある子どもたちも音楽に親しみ、演奏の楽しさを感じることができるよう2024年8月から製品開発を始めたスライドリコーダー。2025年9月には試作品を使って演奏会を開催しました。2025年末のクラウドファンディングによる御支援を得て、希望する子どもたちの元に届き始めます。Habilis Voice第3回は、リコーダー演奏に挑戦しはじめた子どもたちの様子をご紹介します。

K君(小学5年生)からのメッセージ

ぼくは小学4年生の時に、スライドリコーダーを使い始めました。片手だけでスライドすると簡単に音が出せるから、幼稚園から中学生の仲良しの友だちみんなで弾けるので、練習するときも本番もいつも楽しいです。5年生ででたスライドリコーダーの発表会では「威風堂々」をみんなで挑戦することになりました。かっこいい曲なんだけど、スライドの幅が大きくて、ぴったり止めないと違う音が出ちゃうから、発表の中で一番緊張しました。でも何度も練習していたら、いつの間にかに弾けるようになっていて、本番は間違ったところもあったけれど、下のドから上のシがうまく弾けてすごくうれしかったです。今度発表会をするときは、ぼくの好きな星野源の「アイデア」をもっと多くのリコーダー友だちと弾いて、お客さんにもたくさん来てもらって、みんなで盛り上がれたらとっても良いなと思います。

Eちゃん(5歳)のご家族からのメッセージ

娘が初めてハビリスのスライドリコーダーのイベントに参加したのは4歳の時でした。当時の娘にとって、スライドリコーダーで音を出すことは、まだ少し難しかったようで、その年はハンドベルの担当として合奏に加わりました。楽器に初めての挑戦だったため、緊張した面持ちでしたが、ボランティアとして参加していた小学生のお姉さんが優しく寄り添ってくれたおかげで、「楽しい!」と笑顔で本番まで終えることができました。
その経験が、娘の中に小さな自信となったのかもしれません。翌年、5歳になった娘は「もう一度やりたい」と再び参加を希望しました。今度は念願のスライドリコーダーへの挑戦です。驚いたのは、娘の練習に向き合う姿勢でした。家では見よう見まねで一生懸命に音を鳴らし、練習日には大好きなお姉さんと一緒に練習をしていました。そして迎えた本番当日。当日になって「やりたくない」と言い始めないか、ヒヤヒヤしていましたが、大きなホールのステージに親から離れて立つ娘の姿がありました。お姉さんにサポートしてもらいながら、5曲演奏することができました。自分の意思で挑戦し、壁を乗り越えて舞台に立つ。スライドリコーダーを通じて見せてくれたその成長は、娘にとって一生の宝物になるはずです。

S君(中学生)のご家族からのメッセージ

現在息子は中学生です。小学生の時にスライドリコーダーに出会いました。まだ開発中とのことでスライドリコーダーの販売を心待ちにしておりました。この度クラウドファンディングで多くの方に応援していただき、息子のような特徴のあるお子様たちの手元に届く事をとても嬉しく思っています。中学校ではリコーダーの授業がありますが、使用するのはアルトリコーダーです。スライドリコーダーはソプラノリコーダー仕様なので、授業で仕様の違うもので対応してもらえるのかと悩みましたが、音楽の先生に相談してみたところ、スライドリコーダーで授業に参加してもよいと言ってもらうことができました。音楽の先生もみたこともない楽器のスライドリコーダーに「こんな楽器があるのですね!すごいですね!」と驚いておりました。みんなとは違いますが、少しでも演奏や合奏に参加できることはとても大きな経験になっていると感じます。小学校時代に学校で使えたらよかったなと思いました。今後はスライドリコーダーがたくさんの息子のような子どもたちのところに届くことを願っています。

Kちゃん(小学2年生)のご家族からのメッセージ

今、娘はリコーダーが始まる小学3年生を目前に控える、小学2年生の3学期を元気に過ごしています。2年生の3学期早々に音楽の専科の先生からご連絡がありました。
「来年から始まる娘さんのリコーダーについてどのように対応しましょうか」
片側の指が欠損している娘にとってはどの大人から見ても難題です。スライドリコーダーに巡り会えていなかったら、見学だけ、別の楽器で、ときっと答えていたと思います。
「外筒をスライドさせることで音階を吹けるリコーダーがあるので、明日子供に持たせますので確認頂けますか?」こうやって答えられたのは、間違いなく発明してくださった方がいて、製品化にご尽力頂いたハビリス、エンジニアの方々、そしてご支援頂いた皆さまのおかげだと思っております。次の日先生は「こんなのあるんだね、音階を吹いてみて!」と言われたそうです。マット運動用、鉄棒用の義手に続いて、スライドリコーダーを持ってきた娘にお友達は新しい道具を出すドラえもんみたいだね!と言ってくれたみたいで、「タッタター、スライドリコーダー!」といってリコーダーを出してきたりします。小学校が始まってこの2年間、運動や音楽などできないのではないか?という不安は杞憂に終わりました。ほぼ全てに、自分なりの道具で自分なりのやり方で参加できています。社会の中で、自分なりのやり方で堂々と過ごせている娘に親として少し誇らしささえ感じています。そしてここまでこられたのは紛れもなく、ハビリスの皆さまの支えやご支援頂いた皆さまのおかげだと思っております。小学3年生、スライドリコーダーで音楽に参加できることを楽しみに残りの2年生を過ごしたいと思います。

Uちゃんのご家族からのメッセージ

ハビリスジャパン様のイベントでスライドリコーダーの存在を知りました。娘はまだ就学前でしたが、小学校を想定して早くから馴染んでいた方がいいかなと思い、使わせていただきました。娘は両上肢に欠損があり、右腕は肩からなく、左腕は10センチほどの先端に合指が一本だけですが、私がリコーダーの先を支えると、左の指でスライド部分を操作して、初めてでも音階を奏でることができました。簡単な曲ならすぐに演奏でき、本人も楽しそうに吹いていました。発表会にも参加させていただき、このリコーダーのおかげで「出来た!」という経験が増えたことで、他の場面でも自信に繋がっていると感じます。
親としてもスライドリコーダーがあることで、就学後の不安が一つ解消され、とても有り難く思っております。小学校の見学に伺った際、学校の方から音楽の授業についてどうするか考える必要があるかもしれないとお話がありましたが、就学後はスライドリコーダーを自信をもって紹介したいと考えています。